一月 「一隅を照らす」

新年最初でもありますので、もっとも大切にしている言葉をご紹介します。

 

「一隅を照らす」とは、比叡山に天台宗を開かれた伝教大師最澄上人のお言葉です。

山家学生式の中に「照千一隅 此則國寶」とあり、「一隅を照らす 此れ則ち國寶なり」と読んでいます。

世の中を幸せへ導くために「一隅を照らす国宝的人材」を養成したいという理念の下に大乗菩薩僧を育てられました。

「一隅を照らす」とは、自分自身が輝き、自分の周りを輝かせることです。そうした明かりがいくつも集まって世の中を明るくしていきます。

 

天台宗ではその理念の下、「一隅を照らす運動」を勧めています。自分を磨いて輝き、なくてはならない人になる。その輝きでもって世の中を明るくしていく教えです。

 

                                                                  詳しくは一隅を照らす運動のホームページをご参照下さい。http://ichigu.net

 

その精神を詠まれた歌がございますので、ご紹介させていただきます。

 

 一隅にかがやけとこそ 宣らすなる 祖師の御旨に いかにか答へむ (亮薫大僧正)